BinanDiary

贈る言葉! ~卒業式の校長式辞~

令和6年 3月 1日(金)

卒業してゆく生徒たちに校長先生から贈る言葉がありました。(以下は一部を抜粋)

これから行く先は、決して順風満帆な航路ばかりではないはずです。苦しさや困難に出会った時、梅原猛さんの「心に傷があることを悲しむな、傷が深ければ深いほど、素晴らしい明日を夢見る人になれる」という言葉を思い出してほしいのです。

「夢」はもともと不安や苦しみの中から生まれ出るという宿命を持っています。そのことを「夢」の漢字が表しています。

「夢」という漢字を思い浮かべてみてください。中央には「目」という漢字が横たわっていますが、その上には草冠の草が生い茂り、下には窓辺に小夜月の出る暗闇に包まれています。しかし、中央にある人間の「目」は、見通しがきかない中にあっても、常に進む未来を見ようとしています。

     

苦しさや不安の中にこそ、素晴らしい明日を夢見る可能性があることを「夢」の漢字は私たちに伝えています。不安になっても決して自分一人きりだと思ってはいけません。今は気づいていないだけで、不安をともに分かち合い、一緒に進むべき人は必ず現れます。

結びにあたり、「心に傷があることを悲しむな、傷が深ければ深いほど、素晴らしい明日を夢見る人になれる」という言葉をもう一度贈ります。

迷ったり、行き悩んだりしたら、いつでもこの玉野備南高校を訪ねなさい。建造された船が母港のドックに還るように。なぜなら、この玉野備南高校が社会に出ようと決心して通った、あなた方の「原点(母港)」だからです。

「母港」である玉野備南高校は、あなた方の行く末をこれからも見守ってゆくことを伝えて、式辞といたします。